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「100年に1度の危機」はなぜ起きたのか。
日本は今何をすべきなのか。
日経CNBC「ザ・経済闘論−金融資本主義を超えて」( 30日午後放送)では、リスク管理が不十分だったなどと投資銀行モデルへの批判が相次いだ。
また、今回の不況は「最短でも2年」(榊原氏)と長期化が避けられないとの見方が大勢を占め、日本は農業改革や羽田空港拡張など的をしぼった財政出動をすべきだとの提言があった。
番組全編を動画配信する。(配信期限は1月6日
出演:竹中平蔵(日本経済研究センター特別顧問・慶応大学教授)、榊原英資(早稲田大学教授)、
リチャード・クー(野村総合研究所主席研究員)、八城政基氏(新生銀行会長兼社長)、
田村賢司氏(日経ビジネス編集委員)、司会=谷本有香(日経CNBCキャスター)
注目
1.100年に1度の危機(7分46秒)
2.投資銀行、「顧客不在」で破綻(22分57秒)
3.ドル急落リスク:金利、成長・・・(14分1秒)
4.中国、インドは大丈夫か(8分4秒)
5.政府は戦略ある財政拡大を(21分7秒)
6.日本が今やるべきこと(8分17秒)

■財政出動は必要だが……
 「道路・郵政改革に偏った小泉構造改革は日本の構造を変える改革としての意味はなかった。が、小泉純一郎元首相のレトリックは正しかった」−−。
榊原氏は今こそ日本経済の構造改革が必要だという。何よりも地方経済を活性化すべきだと主張し、具体策として農業とエネルギー分野に絞った財政出動を提案する。
「食料自給率を今の40%から60%に引き上げるといった目標を掲げ、大規模な補助金を入れて農業の復権・再興を図る」「太陽光、風力エネルギーに補助金を出し実用化を進める」。いずれも地方経済を刺激し、日本に長期的な成長をもたらすという考えだ。従来型のマクロ政策は「預金と借金返済に回るだけで効かない」と断じる

一方、クー氏は思い切った財政出動が重要との立場を堅持する。1990年代のバブル崩壊時、積極的な財政政策は大きな成果をもたらしたと考えている。「当時、財政出動がなかったならば日本の国内総生産(GDP)は30−40%減りかねない状況だった」
さらに、景気回復と財政健全化の双方を求めるのは「欲張りの極み」だとして、日本が長期不況を避けるには「財政を出し渋ってはならない」とする。

これに対し、竹中氏は日経ネットPLUS「竹中平蔵教授のオフィスアワー」上で「財政政策だけでは不況を完全に克服できない」との持論を展開。財政の活用は重要だとしながらも、不況対策としてまず日本がやるべきマクロ政策は金融政策だとする。さらに、政府与党は財政健全化シナリオも示すべきだという。

■公的資本の「予防注入」論も
 日本をはじめ世界各国に不況をもたらした金融危機。借金をして資産を買うレバレッジ(テコ)という米国の投資銀行の手法の行き過ぎが危機の急速な拡大につながった。
米欧の金融機関はレバレッジを最大限に活用、自ら市場で資金を調達し、投資して利益を稼いできた。しかし米国の住宅資産バブルがはじけて以来、レバレッジは逆回転。「資産を売って借金を返すプロセスは最低2年、おそらく4−5年かかる」(榊原氏)

欧米に比べ傷は浅かった日本の金融機関だが、資産担保証券などへの投資による損失は業績を悪化させた。2008年9月中間期に最終赤字に転落した新生銀行の八城政基会長兼社長は「リスク管理体制が機能しなかった」(12月6日付日経朝刊)と指摘する。

日本の金融システムについて、榊原氏は「日経平均株価が7000円を切れば一部の生命保険会社や地方銀行が債務超過に陥る恐れがある」として予防的な公的資本の注入に前向きだ。
クー氏は金融機能強化法の成立を評価したうえで、「貸し渋り問題解決のために必要なときはあれこれ条件を付けずに資本注入すべきだ」と指摘する。

■基軸通貨ドルの信認は低下?
 金融バブル崩壊でドルへの信認は揺らぐのか。
日経ビジネスの田村賢司編集委員は「今は行き場を失ったマネーが米国の短期国債に流入しているが、危機が落ち着いてくればより利回りの高い投資先に再び出て行く」とみる。「中期的にはドル安にならざるを得ない。米国の膨大な経常赤字を補う海外資金の流入が減れば、米国にとってマイナスが多い」と懸念する。

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